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地震雲の正体

「地震雲」と呼ばれる雲の種類6つと、それぞれの本当の名前

公開 2026.11.07情報の確認 2026.11.07読む時間 約7分地震雲ジャッジ編集部
「地震雲」と呼ばれる雲の種類6つと、それぞれの本当の名前

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この記事のポイント

  1. 地震雲と呼ばれる形は、筋の雲・縞の雲・赤い空の3系統、6種類に分けられる
  2. 6種類とも、飛行機雲・巻雲・放射状雲・雄大積雲・波状雲・巻積雲・朝焼けと夕焼けとして説明できる
  3. 気象庁と日本地震学会は、雲と地震を結びつける科学的な説明はないとしている
目次
  1. 01地震雲と呼ばれる雲の種類と、本当の名前の一覧
  2. 02筋の形をした3つの種類
  3. 03縞の形と色の3つの種類
  4. 04地震雲の種類と地震の関係を、気象庁と日本地震学会はどう説明しているか
  5. 05変わった種類の雲を見たときにできること
  6. 06まとめ:地震雲の種類は、6つとも気象学で名前がある

空に見慣れない形の雲が出ると、「地震雲では」と不安になることがあります。

ネットで地震雲と呼ばれる雲の種類は、おおむね6つ。

結論から言うと、6種類とも気象学で名前があり、できる理由も説明できる雲です。

記事の内容は、2026年11月時点の気象庁と日本地震学会の説明にもとづいています。

写真つきで1種類ずつ正体を見ていけば、空を見上げるのが少し楽になるでしょう。

01地震雲と呼ばれる雲の種類と、本当の名前の一覧

地震雲と呼ばれる雲は、細い筋の雲、縞模様の雲、赤く染まった空の3系統に分けられます。

一覧で押さえておきたいことは、2つあります。

  • 6種類とも、気象学の名前とできる理由がある
  • 見分けるときは、形と色の2点を見る

まずは一覧から。

6種類とも、気象学の名前とできる理由がある

6種類の呼び名と、正体の名前を並べました。

ネットでの呼び名 気象学での名前 できる理由・特徴
帯状地震雲 飛行機雲・巻雲 上空の冷たい空気で水蒸気が凍る
放射状地震雲 放射状雲 平行な筋が遠近法で集まって見える
竜巻状地震雲 雄大積雲・飛行機雲 温められた空気が上がる
肋骨状地震雲 波状雲 風の境目にできる空気の波
さざ波状地震雲 巻積雲(うろこ雲) 高い空に小さな雲のかたまりが並ぶ
赤い地震雲 朝焼け・夕焼け 太陽の光の通り道が長くなる

6種類とも、日常的に見られる雲や空の色。

見分けるときは、形と色の2点を見る

1つ目の手がかりは、雲の形です。

細い筋なのか、縞模様なのか。

2つ目は色。赤い空は、雲の形より太陽の高さで決まります。

形と色を分けて見れば、名前はかなり絞れるでしょう。

02筋の形をした3つの種類

細長い筋の雲は、地震雲と呼ばれる形の1つ目の系統です。

多くは、飛行機雲や、高い空にできる氷の粒の雲。

筋のように見える雲は、正体によって次の3つに分けられます。

  • 帯状の雲は、飛行機雲や巻雲の筋
  • 放射状の雲は、平行な筋が遠近法で集まって見える
  • 竜巻状の雲は、縦に伸びた積雲か、伸びた飛行機雲

筋の向きと太さに注目すると、何の雲かがおおよそ分かるでしょう。

帯状の雲は、飛行機雲や巻雲の筋

空を横切る一直線の雲は、帯状地震雲と呼ばれる代表的な形です。

正体の多くは、飛行機雲。

飛行機のエンジンの排気に含まれる水蒸気が、上空の冷たい空気で氷の粒になってできます。

空気が湿っている日ほど、長く残ります。

日本地震学会も、地震雲とされる雲の多くは、飛行機雲や巻雲といった普通の雲で説明できる、という見方。

青空を斜めに横切る2本の飛行機雲
青空を斜めに横切る2本の飛行機雲写真:Michael Scheltgen / CC BY 2.0

世界気象機関(WMO)の国際雲図帳は、長く残る飛行機雲を、人の活動でできた巻雲として分類しています。

放射状の雲は、平行な筋が遠近法で集まって見える

空の一点から筋が広がるように見える雲は、放射状地震雲と呼ばれます。

実際の雲は、平行に並んだ筋。

まっすぐな線路が、遠くで一点に集まって見えるのと同じ遠近法で、放射状に見えます。

空に平行な筋状の雲が何本も並び、遠くで集まって見える様子
空に平行な筋状の雲が何本も並び、遠くで集まって見える様子写真:not on your nelly / CC BY 2.0

国際雲図帳では、平行な筋が遠近法で地平線の一点に集まって見える雲を、放射状雲(radiatus)と呼んでいます。

竜巻状の雲は、縦に伸びた積雲か、伸びた飛行機雲

地面から空に向かって立つような雲は、竜巻状地震雲と呼ばれることがあります。

1つ目の候補は、雄大積雲。

地面で温められた空気が上がり、雲が塔のように縦へ伸びます。

青空に、塔のように縦に伸びた白い積雲
青空に、塔のように縦に伸びた白い積雲写真:Janne Naukkarinen / Public domain

2つ目の候補が、飛行機雲。

報道によると、気象庁気象研究所の雲研究者は、立って見える細い雲を飛行機雲が伸びたものと説明しています。

見ている人の方向へまっすぐ伸びた飛行機雲が、立っているように見えるのです。

03縞の形と色の3つの種類

縞模様の雲と赤い空は、筋の雲と何が違うのでしょうか。

縞やうろこ模様は雲の並び方、赤い色は太陽の光の通り道で決まるもの。

見分ける手がかりは、次の3つです。

  • 肋骨状の雲は、風の境目にできる波状雲
  • さざ波状の雲は、うろこ雲とも呼ばれる巻積雲
  • 赤い雲は、日の出と日の入りの光で染まる

形と色のどちらに目が行ったかで、当てはまる雲が変わるでしょう。

肋骨状の雲は、風の境目にできる波状雲

あばら骨のような縞模様の雲は、肋骨状地震雲や波紋状地震雲と呼ばれます。

正体は、波状雲。

上と下で風の速さや向きが違う空気の境目に、目に見えない波ができます。

波の山の部分に雲ができて並んだものが、縞模様の正体です。

空いっぱいに、縞模様に並んだ高積雲
空いっぱいに、縞模様に並んだ高積雲写真:H. Floreen(NOAA NWS)/ Public domain

さざ波状の雲は、うろこ雲とも呼ばれる巻積雲

小さな雲のかたまりが規則正しく並んだ空は、さざ波状地震雲と呼ばれることがあります。

正体は、巻積雲。

うろこ雲、いわし雲という名前のほうが、なじみがあるかもしれません。

青空に、薄い雲が魚のうろこ状に細かく並んだ様子
青空に、薄い雲が魚のうろこ状に細かく並んだ様子写真:Ximonic / CC BY-SA 3.0

赤い雲は、日の出と日の入りの光で染まる

空や雲が燃えるように赤い日は、赤い地震雲として写真が広がりやすい日です。

正体は、朝焼けと夕焼け。

太陽が低いとき、光は大気の中を長い距離進みます。

途中で青い光が散らされ、赤い光が多く届くため、雲が赤く染まります。

湖の上の空が、夕焼けで一面赤く染まった様子
湖の上の空が、夕焼けで一面赤く染まった様子写真:作者不明 / CC0

04地震雲の種類と地震の関係を、気象庁と日本地震学会はどう説明しているか

雲の正体が分かっても、「地震と関係があるのでは」という不安は残るものでしょう。

気象庁はホームページで「地震雲はあるのですか?」という問いに答え、日本地震学会もよくある質問で取り上げています。

要点は、次の4つ。

  • 雲は大気の現象で、地震は大地の現象
  • 有感地震は1日平均5回ほどあり、雲と偶然重なりやすい
  • 日本地震学会も、雲と地震の関係はないと考えるのが一般的としている
  • 地震の前に上空で起きる変化は、研究が続いている

形の種類に関わらず、雲から地震を知る方法は、いまのところありません。

雲は大気の現象で、地震は大地の現象

気象庁は、雲と地震を別の現象としています。

「ない」と言い切るのは難しいとしつつ、地震が雲に影響する仕組みは科学的に説明されていない、という立場です。

有感地震は1日平均5回ほどあり、雲と偶然重なりやすい

日本で揺れを感じる地震は、1日平均5回ほど。

変わった雲を見た日に、どこかで地震が起きることは珍しくありません。

気象庁の説明では、形の変わった雲と地震は、偶然結びつけられることがあるとのこと。

日本地震学会も、雲と地震の関係はないと考えるのが一般的としている

日本地震学会は、地震研究者のあいだでは一般に、雲と地震の関係はないと考えられているとしています。

過去の報告の多くは、大地震の前にたまたま変わった雲を見て、あとから結びつけたもの。

一方で、地震が起きなかった日に見た変わった雲は、忘れられがちだとも説明しています。

地震の前に上空で起きる変化は、研究が続いている

一方で、地震の前に上空で何かが起きるかを調べる研究は続いています。

2011年の東北地方太平洋沖地震では、約40分前に電離圏で電子が増えた、と北海道大学の日置幸介さんが報告(予稿)。

別の解釈を示す研究者もいて(予稿)、結論は出ていません。

2025年には、四川地震の前の虹色の雲を調べた論文も(要旨)。

まだ仮説の段階で、雲の形で地震を予測できる段階ではありません。

05変わった種類の雲を見たときにできること

見慣れない雲に気づいたのは、空をよく見ていたからこそ。

できることは、2つです。

  • 写真を撮って、雲の名前を調べる
  • 不安を感じたら、家の備えを確かめる

雲の名前を知ることも、備えを数えることも、数分で始められます。

写真を撮って、雲の名前を調べる

雲の形は、数分で変わってしまうもの。

気になった雲は、空が広く写るように撮っておくと、あとで見比べられるでしょう。

地震雲ジャッジでは、空の写真から6つの形のうち何に近いかを判定し、雲の名前とできる理由を表示します。

写真の解析は端末の中だけで行い、サーバーには送りません(Claude 上で「AIで詳しく判定」を押した場合を除く)。

不安を感じたら、家の備えを確かめる

雲から地震は分かりませんが、大きな地震は雲と関係なく起こりえます。

内閣府の世論調査(2025年、速報値)で、携帯トイレを3日分以上備えている人は27%でした。

携帯トイレは1人1日5回分が目安で、4人家族の3日分なら60回分。

06まとめ:地震雲の種類は、6つとも気象学で名前がある

  • 地震雲と呼ばれる形は、筋の雲・縞の雲・赤い空の3系統、6種類に分けられる
  • 6種類とも、飛行機雲・巻雲・放射状雲・雄大積雲・波状雲・巻積雲・朝焼けと夕焼けとして説明できる
  • 気象庁と日本地震学会は、雲と地震を結びつける科学的な説明はないとしている

見かけた雲が気になったら、写真を撮って名前を確かめてみてください。

地震雲ジャッジなら、空の写真から近い形と雲の名前を調べられます。雲の写真を判定する

家族の人数と日数から、水・食料・携帯トイレの量も計算できます。家の備えを確かめる

地震雲と呼ばれる雲の種類を知っておけば、次に変わった雲を見ても、落ち着いて名前を調べられるでしょう。

出典・写真のクレジット

地震雲ジャッジ編集部気象庁・内閣府・農林水産省・学会などの公開資料を開いて確かめ、出典と確認日をつけて書いています。記事の作り方

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